【経営管理 中小企業 事例】2代目の難しさ-1

年間売上高は15億程度の製造業のY社は、2代目に代わり5年が経過。
創業時からのヒット商品が売上構成比の過半を占めていましたが、その売上は年々落ち込み業績不振に陥っていました。

会社の柱となる事業を!との意気込みから、
2代目のアイデアで幾度となく新規事業に取り組んできましたが、
敢え無く失敗に終わり業績不振を加速させているというのが現状でした。

経費削減計画・新規事業の凍結・金融機関への返済猶予
という3点セットで、再生業務に取り組ませていただきました。

経費削減計画の実行は順調であったものの、
既存事業の売上低迷はとまらず、業績改善の兆しは見えませんでした。

会議の最中の「売上の減少要因は? 社内の分析結果は?」 と、

ごく当たり前のことを尋ねても、明確な答えが返ってこない現状が続いていたことから、
半ば強引に営業会議に参加させていただくことにしました。

社長は、業界での人脈も広く、知識も豊富でしたが、優しすぎる性格というのが欠点でありました。
これまでも、「下が頼りなさ過ぎて・・・」という言葉とともに、
「雑用的な仕事をさせられているんですよ~」 という雑談を何度も聞いていました。

そして、営業会議に参加してみると・・・・、不安は的中でした。

その優しすぎる性格から、管理者としてのスキル欠如が顕著でした。
・他人に優しすぎて、厳しく接することができない。
・下ができなければ、自分が全てやってしまう。

前社長は創業者らしく、全従業員に厳しかったようですが、
自分と同等の社歴をもつ従業員が多いという2代目の特性なのかも知れません。

  
                                               続く

 

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