≪第4位 取引先1社への依存度が高い≫
こちらは3社だけでしたが、取引先を分散してリスクを低減するということは、
多くの経営者が悩まれていることだと思います。
連鎖倒産という恐ろしい言葉も新聞紙上でたまに目にします。
特定の取引先への依存度が高いと、その取引先の業績に自社が依存してしまいますし、
可能であれば排除していきたいリスクの一つというのは、共通の認識でしょう。
しかし、例外もあります。
1社への依存度というか、取引先の経営者との関係を通じて、
より親密度を高めることで他社のシェアを奪い業況の改善を図っている会社様もおられます。
方向性の見極めが難しいところです。
≪第5位 その他≫
5位以下は、各社個別の事情によるのでひとまとめにできませんが、
①横展開ができない
自社の市場が確実に斜陽産業なのであれば、横展開を探るのは必須ですが、
「横展開ができない・時間や費用がかかりすぎる」という状況の場合は、最後の手段との比較考慮をしていく必要があります。
②人材がいなさすぎる
「組織は人なり」という言葉あります。
経営環境は複雑さを増し、一人の人間の力で局面を打開する行動をとることや
そのアイデアをひねり出すことは難しい時代となっています。
今は、組織で考え、行動する時代です。
経営者の独断により、「使えない奴」と切って捨てることは簡単です。
(解雇ということだけではなく)
人は育てるものという視点がない、経営者が常に正しいわけではなく下の者の意見を聞き入れる度量がない、
ということも根幹にあるのかもしれませんね。
以上、私が今までの関わらせていただいた30社程度ですが、「窮境の要因」をまとめてみました。
母集団としては少ない気もしますが、中小企業の悩みの大部分は網羅できている気はしています。
あくまで、当該要因は今後に生かすために把握するのであって、誰かを責めるためのものではありませんので、ご注意ください。