少し前ですが、H28.9.30に中小企業庁より
「中小企業再生支援協議会の活動状況について」が発表されていました。
その名のとおり、業績不振の中小企業を再生支援する団体ですので、
一般の経営者にはあまり認知されていない ことかと思います。
公表資料によると、(各数値とも累計)
相談取扱件数:37,294件
再生計画支援完了件数:11,196件
とあり、中小企業の再生に必須の団体となっています。
再生計画支援完了件数の多くは、
金融機関による条件変更(リスケ)が多く活用されています。
(H28.1Q:84.8%、H27.1Q:92.3%の案件がリスケを行っている)
再生計画の概要として、
「管理会計手法導入による製品別・取引先別等の選択と集中」が 56.6%
を占め、
業績不振企業において、「管理会計手法」が導入されていなかった という実態も明らかになっています。
私も中小企業再生支援協議会の案件に何度も関わらせていただいておりますが、
管理会計の導入の程度というのは、様々です。
絵にかいたような どんぶり勘定 もありますし、
予想以上に、部門別の把握に努めておられた会社様もありました。
ただ、管理会計というのは、あくまで再生のための土台です。
その土台をもとに、「この先どうしていくのか」という検討・協議
また、検討・協議するため社風・風土
を構築していくことが、再生のための必須事項と私は考えております。
~~~~追加~~~~
この活動状況の報告に、足りないものが1つあります。
それは、再生計画を策定支援後の中小企業がどうなったのか
について、報告が全くない事です。
潰れた会社もあるでしょうし、業績改善により再生協の枠組みから卒業した会社もあるでしょう。
取り組み結果だけでなく、取り組み後の企業の実態報告がないなんて・・・
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